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日本の職場管理の基本5Sをミャンマー語にしてみたら [サービス]

日本のモノづくりを支える職場管理の基本5S活動をミャンマー語にしてみました。

今更ここで指摘する必要もありませんが、5Sとは次の5つの単語の頭文字を取って作った標語です。

整理 要るものと要らないものを分けて、要らないものを捨てること
整頓 要るものを必要な時にすぐに使えるように、決められた場所に揃えておくこと
清掃 職場を掃除してきれいな状態にすること
清潔 整理、整頓、清掃の3S状態を維持すること
躾  決められたことを必ずまもること 

これをミャンマー人に訳させると、文脈を抑えずに単語の置き換えに終始するため、意味を取り違えてしまうことがあります。もし手元にミャンマー人が訳した5Sがあるなら、「躾」をどう訳しているか、別のミャンマー人に聞いてみてください。恐らく、「叱る」というような意味になっていると思います。でも、「躾」で強調したいことは、「躾ける」の躾ではなく、「あの人は躾がなっている」の躾だと思います。すなわち、ルールの習慣化を表現しているはずです。さて、あなたのミャンマー語訳はどうなっていましたか。

さらに、ミャンマー人の翻訳は、言葉の置き換えに重きを置くために、なぜ5Sと頭の頭文字を取って覚えやすい標語にしたのかという視点が、完全に抜け落ちています。「さ」行で始まるから、日本人労働者も5Sとして覚えやすいわけですよね。これが全く関連の見えない5つの単語を覚えなさいといわれても、そう簡単には暗唱できるようにはならないでしょう。

その点からすると、英語の5Sは素晴らしいですね。

整理 Sort
整頓 Systematic Arrangement
清掃 Shine
清潔 Standardize
躾  Sustain

全てがSで始まっているので、覚え易いうえに、「5S」というだけで、日本人と意味の共有ができる。

こんな素晴らしい訳に触発されて、ミャンマー語でも5Sを翻訳してみました。特に教育レベルがそれほど高くないミャンマー人でもすぐにその意味を理解でき、さらには覚えやすいように工夫しました。

ミャンマーの教育では詞の暗唱が行われており、詞を覚えては学校で読み上げるのがまだまだ一般的だと思います。そこで、鍵となる5つの概念を、同じ文字記号を用いて想起できる詩のような形にしつらえました。

あるコンサルタントによれば、5Sを教える時、日本語と英語の訳を使ってその概念を覚えなさいと指導しているといいます。すごく英語ができるような教育レベルのミャンマー人労働者にとっては問題ないかもしれません。でも大多数の労働者の質を向上させるには、覚えやすいミャンマー語で表現する必要があるのではないでしょうか。

では、肝心の5Sのミャンマー語訳をご覧ください。

スライド1.JPG

敢えてこの訳の問題点を指摘すれば、5Sではなく、5「Tha」となってしまったことです。現代のミャンマー人は「サ」行の有気音と無気音の区別ができなくなっているので、「Sa」か「Hsa」行の音を使えば5Sでさらに良かったのかもしれませんが、今回はそこまで配慮することはできませんでした。さらに改良を加えて、5Sと同一の表現を使えるよう頑張ります。

ここまで読んでくれた人に伝えたいことは、翻訳は言葉が上手にできるからと言って必ずしも上手にできるというわけではないということです。翻訳には、別の技能が必要です。安い翻訳は、翻訳技能のない一般のミャンマー人を安く使用して作成しているため、誤訳、迷訳、珍訳のオンパレードです。翻訳は、プロの翻訳家にたのみましょう。

そんなプロの翻訳家が、ここにいます。

ミャンマー語翻訳のご用命は、
合同会社あうんまで
電話  080-2088-4824
メール info@jp-aung.com



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